未収金と未払金 ③売掛金と買掛金

【前回】

https://pen-hakase.hatenablog.com/entry/2021/05/24/150000


以前、分記法と三分法のお話をしたときに、分記法は「商品売買以外」の売買取引の手法と説明しました。

 

一方で、三分法は、「商品売買限定」の手法でした。

なぜ、この話を再びしたかと言うと、未収金・未払金とも繋がるからです。

 

確認したい方は、こちらからどうぞ

 https://pen-hakase.hatenablog.com/entry/2021/05/12/150000

 

なんと、未収金・未払金は、「商品売買限定」で「売掛金」「買掛金」と名前が変わります!

 

 

例題を使いましょう。

 

Aさんは商品50,000円をBさんに譲渡し、代金は翌月末に回収することとした。』

 

こんな感じの問題になるんですね。

 

ポイントは「翌月末に回収」です。つまりは、回収するのは今日ではない、ということです。

 

現金でやりとりをしたのなら、

 

Aさん

f:id:pen_hakase:20210502222448j:plain

Bさん

 

f:id:pen_hakase:20210502222230j:plain

となります。

 

 

このAさんの「現金」の部分が、「売掛金(未収金)」に、Bさんの現金が「買掛金(未払金)」になります。

 

Aさん

f:id:pen_hakase:20210503153423j:plain

Bさん

f:id:pen_hakase:20210503153503j:plain

今まで簿記を勉強されていた方なら、よく見る基本形の形だと思います。

 

皆さんがよく解いていた問題は、「代金は掛けとした」などわかりやすく書いていたため、すぐに「売掛金」「買掛金」と勘定科目が結びついているはずです。

 

ったときの「け」だから、売掛金(うりかけきん)

ったときの「け」だから、買掛金(かいかけきん)

これなら覚えやすいですよね。

 

しかし、間違えてしまうのは、文章に「掛けとした」と書いてなく、「後で受け取ることとした」「後で支払うことにした」と書いてあるときです。

つまり、後日お金のやり取りをするときですね。

 

勉強をよくされている方こそ、未収金や未払金と答えてしまいます。

「備品を買って、代金は月末払いとした」なんてときは未払金です。

しかし、「商品を買って、代金は月末払いとした」なら買掛金になってしまうのですね。

 

f:id:pen_hakase:20210503154003j:plain
f:id:pen_hakase:20210503154009j:plain
大きなくくりが未収金・未払金なんだね

 

 

やはり、「商品」を売買したときのみ、特別な扱いになるのです。

 

【次回】

https://pen-hakase.hatenablog.com/entry/2021/05/26/150000