売上について【全3回】 ①パソコンを売った
今回は売上に関連する仕訳について紹介します。
では、前回登場したパソコンを再び例題として使いましょう。
覚えていますか?
前回の例題で、パソコンを100,000円で買いましたね。
しかし、そのパソコンは実はプレミア品で、あなたの友人が150,000円で譲ってほしいと言ってきました。
どんな仕訳になるでしょうか。
パソコンを買ったときの仕訳はどうでしたっけ?
でした。
このパソコンを売ったのですから、パソコンはなくなりましたね。パソコンがなくなるのは悲しいことなので、右側に書きます。
そして友人から現金で150,000円を受け取りました。嬉しいので左側に書きます。
となります。
これで完成、と思いきや、左右の合計が一致していませんね。
仕訳はバランスが取れていないとダメでした。
左側が50,000円多いです。なので、右側に50,000円を足します。
これで左右の合計は合いましたが、勘定科目がありませんね。
何と書けば良いのでしょうか。
10万円のパソコンを15万円で売ったのですから、5万円儲けましたね。
つまり、売却したら利益が出たということです。
よって使う勘定科目は「備品売却益」ですが、これを使わないことが多いです。
あなたが解く問題に「備品売却益」があればそれでいいですが、違う勘定科目を使うケースがほとんどです。
じゃあ、どうするの?となりますね。
答えは一つです。
「固定資産売却益」を使います。
ここでいう「固定資産(こていしさん)」とは備品のことです。
主に商品以外の資産で、売買の対象となる資産(備品、建物、土地など)を固定資産といいます。
なので答えは
となります。
今回は備品を、買った時よりも高い価格で買い取ってもらえたので、利益が出ました。
しかし、80,000円で売ったときなど、買ったときの価格よりも低い価格で買い取ってもらうと損をしますね。
そんな時は「固定資産売却損」を使います。
やはり、左右の合計は一致します。
このように買ったときの価格と売ったときの価格で、左右の価格を分けて書く仕訳の方法を「分記法(ぶんきほう)」といいます。
購入価格(原価)と売却価格を分けて記入するのですね。
【次回】